漆器について

窪田直弘がつくる漆の作品。

お椀やお盆、盃、カップなど日常使いのものを中心に制作しています。

お椀などの挽き物は、デザインを考え、図面を引いて、群馬県安中市の工房世二さんにお願いしています。お盆や酒器など、彫り物は木地から自分でつくっています。

木地には欅、栃、楢、朴、桂など、天然木を使い、下地から上塗りまで本漆で仕上げています。

 

■漆器について■

当工房の漆器はすべて未完成品です。毎日使っていただく中で徐々に艶を益し、味わい深くなり、完成していくものなのです。使っていただいてこそ初めて漆本来の力を発揮し、漆器のよさを感じていただけると思います。

 

漆は本来素材(木を)丈夫にするために塗られるもの。ですから、ちゃんと塗ってあるものなら、水にも熱にも強いものなのです。

 

毎日使うものであれば、それほど神経質にならなくても大丈夫!もちろん「モノ」ですから、使い方によっては壊れることもあります。でも、それは陶器でも、ガラスでも、何にでもいえること。神経質になる必要はありません。大事に使っていただければ・・・それでいいのです。

使わずに箱に入れてしまっておくのが一番もったいないです。未完成のままその漆器はよくなりませんからね。使い込めば込むほど、漆器はどんどん表情を変えてくれます。美しくなるのです


お店に並んでいるお椀と半年、一年、数年使った漆器を見比べてみると、使い込んだお椀の方が艶が出てきれいになっているのが分かります。もちろん、経年の細かい傷は多少ついているでしょう。でも、それは、見た目に醜い傷ではなく上手に年を重ねた味わいとして感じられるのです。どうしても気になる表面の傷は、木地(お椀の形になっている木自体)に傷が入っていなければ、塗りなおしてきれいになります。その場合、使い込んで出てた味わい深い艶はなくなり、塗りたての「未完成状態」に戻りますから、また大切に使って、徐々に「完成品」にしてくださいね。


■漆器の取り扱いについて■
最初は熱いものを入れると漆の匂いがすることがありますが、しばらくお使いいただくうちに自然と気にならなくなりま すので、安心してお使いください。どうしても気になるときは、お湯をはってしばらく置いておくというのを何度か繰り返し てみてください。

 

ご使用後は、柔らかいスポンジなどで洗ってください。洗剤は中世洗剤をお使いください。クレンザーなど研磨剤の入った洗剤はご使用にならないようご注意ください。

 

ご飯粒などが着いて落ちにくいときは無理に擦らずに、しばらくお水(またはお湯に)に浸して、やわらかくなってから洗い流すようにしてください。

 

洗浄後はやわらかい布などで水分を拭き取ってください。ぬれたままにしておくと、水垢が白く残ってしまうことがあります。

 

食器洗浄機および乾燥機、太陽光線は変色や変形の原因になりますので避けてください。

 

電子レンジのご使用は絶対に避けてください。